水晶岳 ⑥ 2015 7/31~8/2

三俣山荘~三俣蓮華岳~双六小屋
三俣山荘で
あぁー、歩いてきたんだなあ。。。
と目の前の槍や鷲羽をぼんやり眺めながらベンチで一休み。

お隣では今朝同じく双六小屋から水晶まで歩いてきたお兄さんが
今日はもうここでテント張ったんですよ、とビールを飲みながら寛いでいる。
いいですね~~と口を揃える私たち。
さらにここから双六小屋のテン場まで戻らなければいけないんだ。
あまり長居をすると帰るのもイヤになりそうなので、さあ、帰ろう。
もう、せっかくここまで歩いたのだから
三俣蓮華まで上がって後は緩やかに下って帰ろうよ、という話になって
最後のピーク三俣蓮華を目指す事に。



三俣峠までの登りが
今日のこの行程の中で一番つらかった。
黙々と・・もくもくと・・・黙々と地面だけ見て足を進める。
顔を上げる余裕もない自分に
情けなくて、でも次の一歩を出さなければ帰れないんだから、と言い聞かせて歩く。
時間にすれば大したことはないけれど
三俣峠の黄色い標識が見えた時には本当にほっとした。
もちろん山頂までもまだ登りは続くわけだけど
ここからは左手下に広がるお花畑の黄色い花たちに
少しだけ元気を分けてもらって力が湧いてきた。

そして。

とうとう三俣蓮華岳の山頂に来た。
今回は水晶岳に行くということが目標だったし
私も含めて別にピークにこだわるわけではないけれど
今日、ここまで歩いてきて、巻道で双六小屋へ帰ってしまったら
絶対に後々後悔する・・・
そんな気がしていた。





最後は本当にきつかったけれど
よかった、ここまで来て。
今日歩いてきた山山と
いつか歩きたい山山を
しっかりその目に焼き付けて。




さようなら。 ありがとう。


何度も振り返ってしまう。。。



笠ヶ岳が大きくなって双六岳が近づいてくる。






おだやかな景色とはうらはらに
足は棒のようで、足の裏がじんじんしている。
前を歩くタイチローサンとヨーコタンにはとても追いつけず
後ろを歩いてくれているシゲシゲには申し訳ないけれど。。。
早くテン場に帰ってホッとしたい気持ちと
この景色の中をいつまでも歩いていたい見ていたい、
そんな気持ちのせめぎあいで
さらに足は進まない。






中道沿いにある双六小屋の水源地。
大きな雪渓の下、とびきり冷たくておいしい水だった。

そして帰ってきた。


今日は簡単にカレーライス。
本当に、ほんとうにお疲れさまでした。


ごはんを食べ終わるとちょうど夕暮れ時。
カメラを持って小屋の前まで行くと
歩いてきた鷲羽岳もほんのりと染まり
気のせいか
歩いて登ってきたから、もう知り合いのような
朝とは少し違う気持ちでその姿が見えている。


松本方面の空を見れば
夏のしるし。


今日の一日が沁みていく。
すべてのことに感謝します。
( つづく )
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