大朝日岳 Ⅲ 2015 6/5・6

初めての避難小屋泊り。
一階は玄関、トイレに、管理人室などあってその他のスペースはほんの少しだけ。
そして二階に上がります。
最盛期にはここに100人からの宿泊者とは
あまり想像もできませんが、
今日はどうやら4人で貸切の模様。



本当は荷物を置いて
山頂を往復してしまえば良かった、
という結果論になる翌日の天気。
だけど
水場が使えないので男性陣が
金玉水の辺りの雪渓の雪を溶かして水作りに。
ありがとうございます。





無事に水も確保できて
・
・
・
ホットワインを飲みながら
シゲシゲ特製本格的なカレーが出来上がるのを待ちます。



いただきます!

今日は余裕もなくて
出番が無かった山頂デザートは
食後のデザートとして。

窓の外
遥かに
街の灯
おやすみなさい。

そうして長がった一日は終わり
夜中に眼が覚めると
窓を叩く雨の音。
天気予報では朝までに雨雲は抜けてくれるはずだけど
だんだん大きくなる雨音に
なかなか寝つけないでいるうちに3:00、起床。
6月6日(土)

山頂で日の出を見る予定で
一応起きて朝食の準備。
シゲシゲが年季の入ったバウルーで焼いてくれるいつものホットサンド。

食べ終わる頃には白んでくる窓の外。
窓を開けて見るも一面のガスと小雨。。。
これじゃ日の出は無理だから
6時位までまってみようか…
と、それぞれまたシュラフに包まり夢の中へ。
二度寝のなんと気持ち良いこと。

再びの目覚め。
相変わらず流れるガスに何も見えないけれど
準備をして空身で山頂へ。


山頂からの景色はお預け。

風と雨の中だけど
イーズミサンとルリコサンは
仲良くニコニコと写真に収まり
大して残念がるふうでもなく。

晴れの日もあれば
雨の日もある
風が吹く日も
雪の日も。
だから
そこにお邪魔させてもらう私たちが
受け入れなきゃいけないんだよね。
どんな姿の山を見せられても。
例え雨に降られても
ガスで景色がみえなくても
それも山の普段着の姿だから。

お世話になりました。



この大きな山の中に
私たちしか居なかったんだ…
そんな事を思いながら
そんな贅沢をさせて貰った大朝日岳を後にします。






古寺山の山頂でやっと登ってくる人と会い
越えてきた小朝日岳を振り返ると
ガスが流れて・・・・




この開けた景色も見納め
また一服清水で冷たい水に癒されて
古寺鉱泉へ


あぁ、ここまで戻ってきたね。
合体の樹、のプレートの掛かるブナとヒメコマツの木。
ブナが優しくヒメコマツを抱きしめるように寄り添い立っている。
多分この山行で最後の一本をそこで取る。



染み込む濃い森の空気と緑を大きく吸い込んでひと休み。
一体いつからそこに生えているのかわからないくらいの木々が
無造作にあちこちにある森。
そして役目を終えて蘖(ひこばえ)を育む切り株。
時間の流れの大きさが
今まで歩いてきた山とは違うような気がした。



尾根は終わり
斜面をジグザグに下りていくと沢音がして
程なく赤い屋根が見えてきた。



あぁ戻ってきたんだなあ。

昨日入山してから
丸一日ちょっとしか経っていないのに
ずいぶんと遠くて遥かな場所に行ってきたような気がした。
初めての東北の山は
小さな私たちをこれ以上ない静けさの中迎え入れてくれた。
大きな大きな山、
でも南アルプスあたりの大きさともまた違う
たおやかな、という言葉がぴったりの優美な佇まいの山。
また来れたらいいな。いつの日にか。

帰りの新幹線。
笹かまぼこをおつまみに、おつかれさま!プシュッ!としたのは言うまでもありません^^
( おわり )
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