鳳凰三山 Ⅱ 2015 5/2~3
「山行はいつだってドラマチック」
それがタイチローサンの口ぐせ。


タイチローサンのSNSの山行記録を見ると
確かに今までいろいろと。
その中には去年秋の「双六に来れなかった事件」ももちろん含まれている(笑)けど、
…実際はそんなハプニングばかりではなく
様々な素敵な人との出逢いだったり素晴らしい山山との出逢いだったり、
起こる事、出逢う人、全てをポジティブに捉えるタイチローサンの人柄がそうさせているのがよく分かる。
タイチローサンは今ではすっかり登山部の一員として
都合がつけばご一緒してくれるけど
登山部のメンバーで最近ちっとも一緒に歩けてない人がひとり。
タイチローサンがポツリと
「タカチャン (仮称) は最近来ないの?」
私は去年春の金峰山以来、
タイチローサンは一昨年の徳沢・蝶ケ岳以来一緒には山に行ってないタカチャン。
仕事が変わったり引越したりして
何かと遠くなってしまっていたなぁ、そういえば。
「そーなんですよね~、山には来てないんですよね…
それにサチが引越しすることまだ伝えてないんですよ。」
そう答えながら
そうだ…まだ伝えてないんだ、伝えなきゃと心の片隅で思いながら
そのまま彼女の引越し間近になってしまった事を思い出していた。
ちょっと歳下で明るい性格のタカチャンは
サチとも仲良くて山へ来れば姉弟のようにじゃれていたし、
この山から下りたら連絡するかなぁ、と
タイチローサンやヨーコタンと話しながら
小屋までの道を歩いてきたのだ。
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さすがに連休とあって
早い時間からテン場も条件のいい場所はすっかり埋まっている。

あとは雪の上か
地面でも平坦ではないか、雪解けでドロドロな場所か…
タイチローサンは急遽の参加で小屋泊まりなので
テイサンのテントと私のテントをどーにか少しでも条件の良い場所に張って
外のベンチでやっとお昼ごはん。
ヨーコタンがわざわざお稲荷さんを作ってきてくれて一気に豪華♫
デザートは柏餅を、小屋に鯉のぼりも泳いでいるのでそれらしい雰囲気(笑)


お腹も満たして着替えたりして
今日はもうここでノンビリでいいんだ…
小屋の布団干し台の上でのんびりと日向ぼっこ。

幸せな時間。
ここは電波も入らないし、
煩わしい慌ただしい現実からは隔絶された場所。

それにしても続々と
続々と登山者がやって来る。
そんな様子をぼぅっと眺めていると
ん・・
ん・・・
ん・・・・!?
大きなザックを担いでやって来た人と目が合った。
「shimakoさん??
何やってるんすか!こんなとこで!!」
「☆*%#¥@・・・タカチャン?!?!?」
一瞬フリーズ(笑)
イヤイヤ、、、
山を歩いていれば、、、
それはどこかで、、、
もしかしたら、、、
会う事もあるかもしれないけど・・・・・
けどね、何でイマココ・・・
「念が呼んだんじゃないの~」 と笑うタイチローサンの言葉に
「ほんとに呼んじゃったかもね~」
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テントを張り終えたタカチャンも交えて
そのまま外で夕餉の宴会となり
積もり過ぎた話を肴に、とりあえず今までブランクだった間の話も全部出来てかなりスッキリ。
あるんだねぇ。こんな再会も。
偶然は必然・・・そんな言葉が頭をよぎる。


明日はゆっくり出て地蔵岳まで往復して
もう一泊します、というタカチャンとは違い
明日は4時半出発で往復してそのまま下山して帰る私たち。
暗くなってきたところで宴席は御開き。
明日、途中ですれ違うかもね、とそれぞれのテントに戻る。
綺麗な満月が浮かぶ宵。

5月3日。3時20分起床。
昨日はヨーコタンと話しながら19時半くらいにシュラフに入り
午前1時半頃までは熟睡。
目が覚めたらさすがに寒くてその後はほとんど眠れずに起床の時間。
手早く朝食を済ませ準備してるとタイチローサンも小屋から出てきて
ほんのりと東の空が明るくなります。
4:35 出発
小屋の横手から裏側へ続く登山道。
しばらく行くと雪の道に。
まだ日の出前、雪もカチカチなので滑るのも怖いし、念のためアイゼンをつけて
ゆっくりゆっくり登ります。


ほどなく樹林帯の向こうに眩しい赤い光が差してきて
ガマ岩からは今日もご機嫌良さそうな間ノ岳や農鳥がチラリチラリと。


そしてそこからひと登りで、出た、砂払。
( つづく )
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