武尊山 2018 6/17 ④
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秘密の花園
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こじんまりとした田代湿原
緑の中にワタスゲもホワホワと
周りをコバイケイソウとレンゲツツジか取り囲んでいる。









田代湿原から花咲湿原までの道乗りは・・・・・
もう写真も撮れなかったけれど
それはちょっとオカルトのように
足がハマるとドロ沼地獄…的な
かなりハードな道だったことだけは記しておこう。


でも
崩れ落ちそうな木道の先に
待っていたのは

それは
まるで
秘密の花園。




もうぽわぽわの前で
動けないヒト。


風にそよいで
ふわふわ
ほわほわ。



ワタスゲの真白と
コバイケイソウのクリィムがかった白と
緑の調和。

















誰もいない。
誰も来ない。
独り占め。






名残惜しくて
後ろ髪引かれる思い。
もうこんな光景
見ることは出来ないかもしれないと思いながら
花咲湿原を後にした。





相変わらずの倒木や
朽ちた木道、本格的な渡渉の沢など
とても遊歩道というには程遠い
どちらかと言えば点線ルートに近い道を頑張って歩き
開けた斜面に出て振り返ると
ほんの何時間前まであそこにいたはずの稜線。
もう遠い昔みたいな、ずいぶんと遠い所まで来たなぁと。






そして
今は使われていない東俣駐車場。
こんなに広くて綺麗に整備されて
おまけにこちら側から武尊山への最短ルートなのに
もう片品村は林道を整備するつもりもないらしく
廃墟感だけ漂っている。
花咲湿原の木道の朽ち果てぶりも思い出されて
かなり残念。






行動時間約11時間
ようやく登山口についた頃には
すっかり幕が降りたみたいにあたりは真っ白。

キャンプ場から下の駐車場までの車道歩きが
まだあと小一時間・・・
日帰りでも久しぶりのロングコースに
かなりヨレヨレと歩いていたのか
スーーっと横に一台の車が停車して窓が開いた。
「下まで乗って行きます?」

神の声かと思ったその言葉に
甘えさせていただいて車に乗せていただいた。
埼玉から来たというサイクリニストのその方は
「僕もいろいろな所で助けられてるんで~」
とにこやかに対応して下さった。
申し訳ないのは承知の上で
本当にお礼を言って車を見送り
こんな小説みたいなことがあるんだなぁと思っていると
タイチローサンも一人で八ヶ岳に行った時に
林道歩いてた人乗せてあげたことあるよ。とさらっと言うので
「じゃあそのおかげですね、情けは人の為ならず。」
と三人で笑った。

足はクタクタに疲れていたけど
後味のいい素敵な一日だった。

久しぶりにこの、歩き切った感は
ヒメサユリを見に行った浅草岳に近いかも。
他のあと一つはどこかと聞かれても困るけれど
間違いなく日帰りの山ベストスリーには入るかな。
運転をしてくれたタイチローサンには
ちょっと申し訳なかったけど
花咲の湯で飲んだ生ビールが
どれだけ美味しかったかは
言うまでもない。
( おわり )
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