牛奥ノ雁ヶ腹摺山 2017 6/4 ②

このあたりには「雁ヶ腹摺山」と名前につく山が三つもある。
旧五百円札に描かれた富士山の撮影地として有名な「雁ヶ腹摺山」
笹子駅の南側にある「笹子雁ヶ腹摺山」
そしてこの「牛奥ノ雁ヶ腹摺山」。

高校生の時、登山部の女子で五百円札の富士山を見に行こう!
という話になり雁ヶ腹摺山から見える富士山を
五百円札と並べてしげしげと見比べた記憶が蘇ってくる。
ここからの富士山も素敵だ。

それにしてもどうしてそこまで「雁ヶ腹摺山」という名前をつけたかったのだろう…
とどーでもいいようなことを思わないでもないけど
きっとこの辺りで雁の渡りの群れがたくさん見られたからなのだろう。
名前の由来を調べても
雁の渡りがこの山の尾根を腹をするようにして飛んでいたから…と
まことしやかに書いてあるけど
タイチローサンは 「えーっ?!そんなことなの?!」
と不思議な顔をしていたっけ。


ここに着いた時に山頂にいた人もすぐにいなくなり
ひとり来れば…ひとり去る…
そんな具合の静かな山頂で小金沢山から来たソロの女性は
昨日の朝寝坊しながらもこの天気予報で
大阪から車を飛ばして大菩薩峠の介山荘に泊まって歩いてきたという。
これから湯ノ沢峠へと下り天目山温泉からバスで 上日川峠へと戻り
車をピックアップして大阪へ帰ります、とサラッと去っていき
その後登ってきた乾徳山の麓に住むという地元のおとうさんと話をしたりしながら
そして富士山を眺めながら飲む珈琲の美味しいことったら。


人もい少ないしあまりの気持ちよさに
寝っ転がってみる。
この奥の大菩薩峠から歩いてみたいよね…
いつかこの先の小金沢山方面も楽しみにとっておこう。



AM 10:00
気がつけば1時間以上ただただ富士山を眺めながらのんびりと過ごした。
さあ、今度は富士山を見ながら戻りましょう。






黒岳までの道端には
マイヅルソウがびっしりと芽を出していて
あと一、二週間もすればきっと白くて華奢な花で埋め尽くされるんだろうと
そんな道を想像しながら歩くのも楽し。







朝は気がつかなかった足元にも
かわいい子たちが顔ををのぞかせていた。







戻ってきた黒岳の山頂も足元にも
白い花が咲き乱れていた。





そして黒岳の美しい広葉樹の森。
朝の静けさとは違ってどこもかしこも光を浴びて
その光さえもいつもの何割り増しかで眩しいような。




後ろ髪引かれてなかなか前に進めない。



あっという間に白谷ノ丸まで戻ってきた。

富士山と気持ちいい草原を眺めながらお昼ゴハンを。




標高2000メートルに近いこの辺りは
まだまだ春なんだね。






あまりにお天気も気候も良くて
名残惜しいけれどさくっと下山。
かなり古さを感じる湯ノ丸峠の避難小屋は
大切に使われているようで
他の方の記録を見ると中もこじんまりと清潔、
いつかここを使って大菩薩と繋げても楽しそうかな。



今日は大して汗もかかなかったけど帰りには天目山温泉に寄って。
こちらもこじんまりとして
ほとんど地元の方ばかりの良いお湯だった。
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この日、大菩薩峠方面は大賑わいだったことを後から知ったけど
久しぶりに来た湯ノ丸峠で
こんな近くにもこれだけ静かで素敵な山があることは
やっぱりあまり教えたくないな。。。
そんな勝手なことを思いながら
まだ渋滞の始まったばかりの中央高速を帰路についた。
( おわり )
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