妙義山・霧積 鼻曲山 2017 5/13・14 ②

ええ
夏 碓井から霧積へ行くみちで
渓底へ落したあの麦わら帽子ですよ
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振り返る中之岳神社。


現実世界に戻ればさらに土砂降りの雨に。
駐車場の八重桜にも容赦なく降りそそぎ
誰にも見られることなく花びらを散らす。

上から下までずぶ濡れで
ドロドロのザックやヨレヨレのレインウェアを
綺麗な車に積むのは申し訳ないけれど
最低限に身を整えたらROOT18号へ。
どこかでお昼ご飯をと車を走らせると
駐車場にトラックが停まる食堂が。。。

これで駐車場に車がなければ
絶対に、
絶対に、、、
寄ることのないその「越後屋食堂」。
これはもう、、あんな、、、ちょっと普通では歩かない
雨の妙義山を歩いてきたからか
勇気を出して暖簾をくぐった。


気さくなおじいちゃん、といった感じの店主が応対してくれて
寒いから、と、ストーブをこちらに向けてくれたり
あれこれ気遣いをしてくれる。
…これは当たりかな♪
お肌がプルプルになるよ、と勧められたイチオシのモツ煮定食を注文。


優しい味の煮込みは美味しくて
もう一つのイチオシの肉豆腐定食の煮込み具合も素晴らしくて
飾られたテレビの取材記事や芸能人のサインも頷ける、
知られざる (いや、知られているのだろうけどw) 名店のようだった。

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おなかも満たされて
相変わらずの土砂降りの中を
霧積温泉へと向かう。


「母さん、僕のあの帽子、どうしたんでせうね?
ええ、夏、碓氷から霧積へゆくみちで、
谷底へ落としたあの麦わら帽子ですよ。…」
森村誠一の『人間の証明』で有名になった・・・
いや、そうではなくてこの西条八十の詩を元に書かれた『人間の証明』の舞台にもなっている
霧積温泉の一軒宿金湯館へと向かう。
車のすれ違いも心もとないほどの道幅になるころに着いた
林道の終点の駐車場からは宿の迎えの車で10分ほど。
新緑の中に赤い屋根、
ここも秘湯中の秘湯の宿。





窓の外には
雨に濡れた新緑と霧積川の音だけ。








雨に濡れてドロドロの身体も
ぬるめの掛け流しの温泉にゆっくりと浸かって
さっぱりとしたら人心地。
おつかれさまでした。


妙義山を歩いたあとの妙義山。
そして岩の殿堂秀峰劔岳。
「高峰」秀子の随筆をペラペラ繰りながら
まだ明るいうちからほろ酔いいい気分。



山菜の天ぷらや上州名物刺身こんにゃく
具沢山豚汁に岩魚の塩焼き…
食べきれないほどの心尽くしの夜ごはんを美味しくいただいて
酔いが回れば温泉にザブリ
そしてまた名峰日本酒をちびり
たまに随筆もペラリと夜は更ける。
( つづく )
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