縞枯山・茶臼山 2017 2/13 ③

粘土をぎゅーーっと指でつまんだような
阿弥陀や赤岳。
ヘラでカパっとすくい取ったような硫黄岳。
夏は何度も歩いたけれど
この時期はやっぱり見てるだけでいいかなぁ。



そしていよいよこの先の道は
高校生の時以来歩く道。
ちょっと歩いては振り返って空の蒼さを確認したり
雪をまとった木々の間を抜けて行くのが
ただそれだけなのに楽しくて仕方ない。






枯れた木々が創り出す景色は荒涼として
見上げる枝には緑色の花が咲いているみたいに。



緩やかに下ってきて
あまり登り返した記憶もないまま茶臼山に到着。


木の根元にひっそりと佇む古い山頂標識は
はげかかった白いペンキに黒い文字が
なんとなく懐かしさを感じるんだけど。



そしてここから長い下りを下りていけば
そこに着くんだ、麦草峠。
木々の向こうに見える南八ともこれでしばらくお別れかしら。



木漏れ日に
雪を載せた木立に
なんとなく夢の中を歩いているみたいな。



振り返る茶臼山。
なだらかでおだやかで。







半分埋まった道路標識、メルヘン街道だ。
写真ではよく見ていたこの景色。
ちょうどお昼どき
。
「おつかれさまでした~」




麦草峠。
何十年も前にここにテントを張って
凍えながら化繊のシュラフにくるまって寝た、
降ってくるような星屑に歓声をあげたその場所に
こうしてまた来ることができた。
こんなところだったっけ。。。
ヒュッテの前のひらけた雪原を見回しながら
ザックを降ろしアイゼンをはずした。
( つづく )
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