塔ノ岳・丹沢山・蛭ヶ岳 2017 1/15・16 ④

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気持ちよい雪の尾根
おりて登っておりて登って。









蛭ヶ岳山荘で休憩していた
先行した東京静岡チームの3人が前を行く。
まるで広い関東平野に吸い込まれて行くようでその姿が見えなくなるまで
その場でずっと小さな3人を眺めていた。



何度か登り下りを繰り返してこの斜面を登り切ればほとんど終わり…



あゝもうこの斜面を下りてちょっと上がった所がみやま山荘なんだ。
ちょうどお昼時、みやま山荘名物のカレー(「あればラッキー」とメニューにも書かれていた) を食べていってもいいね♪


外に出ていた小屋番さんに挨拶して
カレーまだありますか?と聞くと
「ありますよ」との返事にいそいそと小屋へ入ってホッとひと息。
カレーが出てくるまでにコーヒーでも、とお湯を沸かして
昨日タルトと一緒に飲むはずだったdear winter blendを♪


ちょうど珈琲が入った頃にカレーも出てきて至福の昼食。
いただきます。

ボリュームたっぷりのカレーでお腹は満たされ
もう少しゆっくりしたいところだけどなんせ先はまだ長い。
大倉までは蛭ヶ岳から西丹沢か青根へ抜けるよりも
10キロくらいは余計に歩かなければいけない。
でも歩き慣れた大倉尾根なら時間が遅くなってもなんとかなるし
何と言っても大倉はバスの便がたくさん出ているので
多少下山が遅くなっても心配のタネは少ない、 、、
ということでこの雪の中歩く人の少ない西丹沢や青根へ抜けるよりも
往復にしようとかわみんちゃんと話し合ったのだ。
ごちそうさまでした!
PM 12:50 青空の丹沢山をあとにする。








振り返ると蛭ヶ岳もずいぶんと向こうに
そしていつの間にかもう尊仏山荘のすぐ下だった。

誰もいない。
平日午後の塔ノ岳。午後2時。




相模湾が目の前に迫ってきて
あゝ帰って来ちゃったんだなぁと
山頂に居るのに
なんとなく先が見えてしまったこの山旅への寂寥感みたいなものがわいてくる。




塔ノ岳山頂では休憩せずに
花立山荘まで一気に下りてきて最後の山頂デザートを。
焼いてきたバナナケーキも
二日間の旅の疲れかちょっとひしゃげてる(笑)


アイゼンもここで外して
ゆっくり珈琲を淹れて
多分最後の富士山を愛でながらもぐもぐ…。
平日だからか山荘は閉まっていて人の気配もない。



長い階段を下りながら
どんどん現実世界が近づいてくる。
堀山の家も人の気配はない。


楽しかったねー…
こんな近くでこんなに雪が踏めるなんてねー…
焼肉美味しかったねー…
よく歩いたねー…
ぽつりぽつりと話しながら
下山はあっという間だということは
二人ともわかっていて口数がさらに減る。
長く伸びる影が寂しさも連れてくるみたいだ。



ちょうど街灯に明かりがともるころ大倉へおりた。
こんな時間まで山の中にいたことに
少しだけ罪悪感を感じながら。
ヘッドランプ出さずに済んだね、と笑いながら
ちょうど来ていたバスに飛び乗って渋沢駅へと向かう。
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渋沢駅でお疲れ様の一杯をやりながら
スマホの歩数計を確認すると
この二日間でなんと40数キロ歩いていると表示されて
二人で顔を見合わせながらビックリした。
帰宅してから丹沢詳細地図で確認してみると
大倉から蛭ヶ岳を往復すると本当に40kmあって
今更ながら驚いたけれど塔ノ岳から先は
本当に素敵でこの雪の時期ならではの心に残る風景だった。

そして新しいカメラは。
この寒さでもバッテリーの心配をせずともよく動いてくれて
なんとなくレンズの見え方もわかったような。
使いこなす、にはまだまだ程遠いけど
山の相棒としてこれからもバリバリ仕事をしてくれそう。
いつか自分の山で見た心象風景をそのまま
この子で撮れるようになれるといいな。
これから一緒にどんな山でどんな風景をそのファインダーから覗けるのか。
大切にするからどうぞよろしくね。
( おわり )
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