滝子山  2016 12/11  ③

しまこ






電車で行く山の楽しみは。













誰もいない山頂を独占して
最後にもう一度この富士山を。



















そして青空と眼下に広がるこの景色を
心ゆくまで楽しんだら下山しましょうか。

今日もありがとう、富士さん。















下りは本当にあっという間に。
そして陽が傾くのもあっという間。










光が跳ねる川面がきらきらと
足取りも軽くなる帰り道。








DSC00825_convert_20161220194420.jpg

















そしてじきに
行きがけにお父さんたちと立ち話をした難路との分岐。










綺麗なナメが続いていたり
ここは新緑や紅葉の頃も綺麗だろうなあと
落ち葉に隠れて少し分かりづらい道ではあるものの
うんうん大丈夫そう、と進んでいけば




















これか、トラロープ…

ん、
足元の道が崩れてく?





落ち葉に隠れていたのは
まるで砂地のアリ地獄のように
足を置く側からズズズ…と崩れる斜面。

しかも道らしき場所かと思いきや
その落ち葉のおかげで道のヘリさえよくわからずに
足を置いたらその下に何もないかも…
そんな恐怖とともに足を探り探り一歩ずつ進む。
ヘッピリ腰で。

ズズズ…ズルズル…。









なんとかそれでも川に落ちずに
素晴らしい「もちガ滝」も見られたりして
そこからもまだかなり緊張感漂う道を沢沿いに下ってくると
見覚えのある標識が。











手書きの注意書き。
はい、確かに崩れてました…
はい、滝はとてもよかったです♡






難路の緊張感から開放されて。















冬至を目前に谷沿いの道は
あっという間に陽が差さなくなり
杉林の中はもう暗くて
なんとなく好きじゃないその雰囲気に
小走りのように下ってくるとほどなく林道の出合だった。




















林道をぽこぽこと歩き
師走だからか今日はそれほど渋滞もなさそうな中央高速を越えると
もう日はすっかり山の端に隠れてしまい
東の空には月が登ってきていた。








そして笹一酒造へ。








「手を触れないで下さい」

と注意書きのあるおじいちゃん
本当にリアルな作りで今にも動き出しそうだった。












時間が許せば酒蔵見学もできるということだったけど
なにせ電車の本数が少ないので
日本酒やワインの試飲だけさせていただくことに。

生原酒美味しかったなぁ。

もちろんお土産に日本酒も買って。

















普通列車高尾行き
もちろん帰りの電車のお楽しみは。









終点の高尾駅で下車して
今日の山は電車で行くと決まったときから
ここが最終目的地のあさかわへ。




おつかれさまでした!














ここへ着くまでにもなんとなくほろ酔いの電車の山旅。



往復の林道歩きも含めて
よく歩いた今日いちにちを振り返りながら
あさかわの美味しい肴にさらにすすむお酒。

各駅停車の車窓を流れる景色。
冬の静かな山から眺める富士さん。
落ち葉を踏んで歩く陽だまりの尾根。
陽が陰った寂し気な街道歩き。

そんな光景を思い出しながら
しみじみ飲めば・・・しみじみと・・
演歌が似合うような山旅だなあと(笑)



まあ、でも、山頂で熱燗飲まなかっただけ
今日はよしとしますかね^^




( おわり  )









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Posted byしまこ

Comments 2

There are no comments yet.
sho
しみじみが似合う山旅♪

それは夏や秋のような派手さも華やかさはないけど
あさからよるまでどこか
沁沁と山と語り合うような山歩き…だったような^^


そして
〆はカウンターでしみじみ語り合う…

なんて
冬の山歩きはこうじゃなきゃの
お手本みたいな山旅だね。



一枚の一枚の写真から伝わる湿度30%位の
どこか渇いた雰囲気は
雪の山旅とはまた違った味わいがあって。


アルプスなんかと比べてすんごいスーパースターなんかが
いるわけじゃないけどスーッとしみじみ滲みてくる感じ。
それはどこか往年の名脇役が集うような山景色集…


銀幕スターが華やかに集うような名だたる雪山なんかと違って
うん♪
ここでの一番のご褒美は静かな山歩きができたってことかな。

なんて実は滝子さん。
往年の名女優だってことはウワサではちゃんと聞いてたけどね^^



にしても
手を触れないでのおっちゃんは今流行の静止画像!?
ってくらいにリアル。笑。って、やはりモノホン。



PS
白縫姫伝説…そして
せっかくの美しい白縫神社の響きも
看板も文字もちょいと残念な感じで…
ここは是非
しまこ先生にお願いして
美しい文字で書き直して欲しいな^^


しまこ
スーパースターはいないけど



多分sさんにしたら
ほとんど経験したことのない
雪のないジミーな冬枯れの
生きものの匂いのしない景色は
その感性でどう捉えたらいいのかな、
っていう
景色と空気だったのかもしれませんね。

冬のはじめとはいえ
いつもは雪の輝きと青空の祝福に
嫉妬するような写真ばかりが並ぶ
八ヶ岳やアルプスのスーパースターとはまるで違う
静寂だけの冬枯れの山。



でも
葉を落とした木々の枝の間から
明るい陽射しを目一杯浴びて
サクサク落ち葉を踏んで歩く山の楽しさを
もしかしたら…ちょっとだけでも…感じてもらえたら
それでよかったのかな〜
と、思うようにしています^^


春の萌える芽吹きや
夏の……(あ、この辺は夏は暑すぎてなかなか足が向きませんが 笑)
秋のアルプスほどの煌めきはないけど
ハッとするような黄色や紅い木々に出逢えた時の
心の中でちょっとしたガッツポーズをするような
普段の生活からちょっとだけ足を伸ばせば感じられるシアワセ
…みたいなエリアの冬枯れは
私が好きで大切にしてるモノなので
こんな世界もあるんですよ、ってくらいな感じで
冬のオールスターに囲まれてたsさんにも
とりあえず知ってもらえればいいなぁ〜
な凍み沁みの山旅でした。


にしても
手を触れないでのおっちゃんの
触れば絶対に血が通ってホンモノでしょ!
っていうくらいの人形も凄かったけど
リアルおっちゃんが館内を歩いているという
ちょっとクスッと笑ってしまうような笹一さんのユーモアに
すっかりファンになりましたよ(^_-)



ps
白縫神社に鎮西ケ池
あんな山の中にも
歴史的な伝説が残ることが
なんだか不思議な気もしながら
ちょっといにしえにロマンも感じたりして^^
次回行くことがあったら
カマボコの板にでも墨書きしたものを
そっと置いてこようかしら(笑)



  • 2016/12/26 (Mon) 20:12
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