滝子山  2016 12/11  ②

しまこ






雪のない冬の山の楽しみは。












谷を隔てて向こうには
滝子さんが待っていてくれてる。














木々の向こうには
真っ白な富士さんもちらちら。
山頂から見るまで雲に隠れないでね。










また川が近くに見えて来た頃
難路と書かれていた道と合流。
難路を歩いてきたらしきお父さんたちと立ち話。

「トラロープとかあるけどそんなに大したことないよ、滝も綺麗だよ…」

そんな言葉にじゃあ帰りに通ってみますと言ったことを
ちょっとだけ後悔することになるとは
この時はもちろん思いもしないのだけど。















古い小屋の跡を過ぎれば川床はすぐ近くに
そして陽を浴びる森が気持ち良さそうで
あんな陽だまりでのんびりできたら
別に山頂なんて行かなくてもいいかも…
なんてなかば本気で思ってしまいそうになるほどな斜面を眺めながら
緩やかに落ち葉を踏みしめて進んでいく。




















防火帯の尾根から覗く空の色のきれいさに
今日はどこで空を見上げても
青空の見本市みたいな空が広がっている。





随分と沢も上流になってきて
砂地の川底に映る木の影や
流れる水と光が作る模様や
飛沫が創り出すツララの楽しさ。
滝子山へのこの道は予想の何倍も素敵な道だった。




















小さな橋で川を渡ると
そこで沢から離れて右手の山腹をまわりこんでいくようになり

























大谷が丸の分岐からはブナの森を右手に見ながら
広々とした石尾根みたいな防火帯の道を辿る。


とても気持ちいい道だけど
さすがにここまで上がってくると風も冷たくて
足元は霜柱でモナカの皮を踏んでるみたい…

でも振り返ると遥かに蒼く見えるのは八ヶ岳方面かな。





空も青くて。















地図を見てちょっとだけ楽しみにしていた鎮西ケ池は
え、これが池?
と、
イメージとはかなり違っていたけれど
白縫神社の脇で青空を池面に映していた。


その池の名前に何か言い伝えでもありそうな、と調べてみると
鎮西ケ池の名前の由来はどうやら
源為朝(鎮西八郎為朝)と正室の白縫姫にあるらしい。
細かいことは割愛するとして
それゆえ鎮西ケ池と白縫神社・・・なるほど。














初狩から来る道と合流して稜線に出れば
そこから少しの急登を登りきるとそこが山頂。










本社ケ丸や三つ峠の向こうに
綺麗な裾野を広げる富士山が出迎えてくれる。

こんなにお天気がいいのに山頂には十数人ほど。


風は冷たいけど素晴らしい眺めと陽射しをおかずに
おつかれさまでした!









ランチの締めは山頂デザート。
金沢の銘菓のお干菓子の
和三盆の上品な甘さが珈琲にぴったりで。















山頂の奥はジャクショウ尾根へと続く道。
そこからはもうこの季節誰も寄せ付けない
白根の頂きがひと際白く輝いている。










風を避けたちょっとした斜面の陽だまりで
一時間ほどゆっくりと山頂の時間を楽しんでいたら
気がつくとあたりにはもう人影がなくて
誰もいない静かな山頂になっていた。





(   つづく  )





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Posted byしまこ

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