尾瀬 アヤメ平 2016 10/22 ①
「山が好き」
というだけでいろいろな人と繋がりができる。
山道を歩いているとすれ違う人に
こんにちは!
と挨拶するのは普通だけど
いつもだったら大抵それだけ。
たとえちょっとすれ違い様に
山の様子なんかを立ち話なんかしても
どうぞお気をつけて!
と行き過ぎるのがほとんどのところ。
今回ご一緒しませんかと声をかけてくださったAさんは
去年の会津駒ヶ岳でお昼ご飯を食べるのに
ベンチで相席させていただいた、というご縁からSNSで繋がって
その後の雲取山でもすれ違っていたという・・・
そんなご縁で
一番のご近所マダムのハルミサンと
あさイチの電車で待ち合わせ場所へと向かう。
お天気のいい土曜日とあって
関越も少しだけ渋滞もあったけれど
9時前には戸倉の駐車場に到着。
乗り合いタクシーに乗り込んで鳩待峠まで。

赤く染まる山肌にワクワク。
結果的には
戸倉から鳩待峠までの間が
紅葉は一番きれいで車窓から見える
谷間を埋める黄色や赤に見とれながら
整備されてきれいになった手前の駐車場に作られた
タクシー乗り場で降ろされての鳩待峠入りとなった。

今日は
賑わう山の鼻への道ではなくて
ひっそりと誰も行く人のいないアヤメ平への道へと。





下って来る人に一人会っただけ
風さえそよともしない静かな晩秋の道。


クマザサが生い茂り所々木道になったりする道を
そろそろかなぁ…
まだかなぁ…
と思いながら歩いて行くと
あ、開けた!



急に空が開けるのが不思議な感じだけれど
それまでの鬱蒼とした雰囲気の森の中から
いきなり外に放り出された感じで開けた場所が横田代だった。
そして振り返ると
なだらかに両肩を下ろした至仏山がそこにいて
うわあ~
と声が出てしまう。


左手には
尾瀬ヶ原から紅く駆け上がる斜面もそれは素敵な光景だったけど
その遥か向こうには本当に平らな平ヶ岳。
尾瀬ヶ原だけ歩いていたら決して見られない風景が続く。




多分本日の一番のピークの中原山を越えていくと
そこに再び開けた場所が
かつて、天上の楽園、といわれたアヤメ平だった。

もうそこに燧ケ岳が。
晩秋の枯れて静かな雰囲気は
冬が来る前の穏やかなこんな日には
しみじみと歩くのにこれ以上ない佇まいで
ああー来てよかったなと思える風景だった。



ベンチで簡単にお昼ご飯を。
この後は富士見田代から竜宮へおりて
尾瀬ヶ原を山ノ鼻、とぐるりっぷの予定なので
帰りの最終タクシーの時間を考えると
そうそうのんびりもしていられない・・・・
ということに気づき(笑)
デザートも時間に余裕ができてから、ということに。



葉を落としたダケカンバは素敵だ。
富士見小屋から富士見下へと続く林道も見える。
ダケカンバのパッチワークのような山肌が本当にきれいで
またいつか機会があれば歩いてみたいと思った道。
地図をみればその沢には
「冬路沢」という素敵な名前がつけられている。


分岐のわきの名もない池。
池面に映る青空の澄んだ色に吸い込まれそうになる。




竜宮へ下る長沢新道。
尾瀬ヶ原が見えてくるとまた嬉しくなる。
そして下るにつれて赤や黄色や橙色の
また色のついた世界にもどってきた感じがする。







秋の形見。








山ノ鼻からしか歩いたことがなかったので
同じ景色の中にいるはずなのに
見る方向が変わるだけで
とても新鮮に見える景色ばかり。

木道は行列・・・
というイメージのこの場所も
晩秋のこの時期には人もまばら。
とても贅沢な気分になる。


そして竜宮小屋が見えてきた。
いつもとは違う角度で。
( つづく )
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