爺ヶ岳  2016 9/10・11  ④

しまこ









言葉なんていらない景色の中を歩いている。





山の上に来ると
下界のことなんて
これっぽっちも思い出さない。

苦しくて辛い登りを
やっと足を前に出しながら歩いているだけで
汗が出るのと同じように
煩わしいことはポロポロと落ちていく…
そして何も余計なことを考えることもない
ニュートラルな状態になっているのかな。


アリンコのように歩いている人たちを見ていたら
山の中では人間の存在なんて
それ以下でしかないんだよね、なんて思ったりする。



































ガスにのまれるのもまた楽し。






















オレンジの屋根。
あの色を選んだ人のセンスの良いこと。






ドラゴンがそこにいたり
とてもメルヘンな風景の中を
歩くのが楽しくなる。










そしてKちゃんとコンビで
絶妙のボケをかますTさん。

さらに歩くのが楽しくなる。









素敵な山だった。爺ヶ岳。











小屋に戻ってもまだ時間は早い。
針ノ木方面へも散歩に出かけよう。





















室堂側から越えてくる雲の中で
真っ白な景色ではあるけれど
道が尾根を越えた途端にその風景は変わり…










色付いたナナカマドの向こうに
立山と剱岳が見えて歓声をあげる。





振り返れば鹿島槍の向こうには
五竜から唐松岳まで見えている。





また違う世界に来たみたい。

しかもこんな素敵な道なのに
誰も歩く人がいなくて私たち3人しかいないのだから。















山荘からちょうど一時間。

この先はまたガスの尾根を歩く感じになりそうなので
今日はここまでにして戻ることに。

またいつかきっと針ノ木岳まで歩こうね
そんな話をしながら
今度は鹿島槍に向かって帰ろう。











振り返ると剱岳。
これで剱岳ともお別れ、またね。




















楽しくてあっという間の二日間。















柏原新道の下りの途中で
崖側の笹から「ガサガサ、ガサガサ…」と聞こえて
うわー!クマ?????

と、飛び退いたり、、、

そんなこともあったけど2時間もかからずに室堂に下山。







まだ秋というには早いような
でもきっと一瞬で過ぎてしまう
秋の入り口の北アルプス。

これからはどんな姿を見せてくれるのかな。




(   おわり   )




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Posted byしまこ

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