爺ヶ岳 2016 9/10・11 ③

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目に飛び込んできた剱岳。
まだ深い藍色の山は
それでも周りの山とは一線を画した風体でそこにあり
一度挑んでアクシデントで撤退したその山は
いつからか槍ヶ岳と同じく遠くから眺める山になっていた。

目を転じれば鹿島槍ヶ岳。
綺麗な二つの耳に
冷池山荘から南峰へ伸び上がる尾根がとても素敵で
こちら側から、しかもこんなに間近に見るのは初めてのことで
すっかり虜。
素敵なものは素敵なのだ。




雲が染まる。
この色が好き。





言葉もいらない時間。
次々と一瞬も待ってくれずに移り変わる山の表情を
ただ眺めながら歩く幸せな時間。




いつの間にか山頂に。
綿アメのような
押し寄せるような
ボリュームのある雲海に飛び込んでしまいたくなる。

そしてチームゴロー再び♪
買ってから3ヶ月とはとても思えない私の靴。
少なくとももう3年は履いてる貫禄で。




あっちからも
こっちからも
滝雲。


中峰まで足を伸ばせば貸し切りの眺め。


雲のうえには
秋の色の空が広がっていた。


山頂珈琲。
特別冷え込んではいないけれど
温かい珈琲が身体を目覚めさせてくれる。



人なつこくて
ちょこちょこと近寄ってきてくれたお客様。

今わたしは山の上にいて雲の上にいる。
ただそれだけ。







針ノ木岳への稜線のの向こうに五色ヶ原。
こんなところからも見えるんだ。



いつか行けるといいな。
あのふたつの耳まで。


珈琲を飲んで
周りの山々をただただ眺め
気がつけば山頂に一時間もいたようだった。
山に浸る。
そんな言葉が頭に浮かんだ朝のひとときだった。
( つづく )
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