船窪小屋 2016 8/13・14 ③
8 月14日 ( 日 )
目が覚めたのは4時過ぎだった。
この時期にひとり一枚の
贅沢でふかふかのお布団に包まれて
ぐっすり眠ってしまったようだ。
窓の外は明るくて雲のない空が見えている。
MちゃんとHさんの姿はなかった。
寝ていた私とKちゃんに気を遣って
静かに日の出を見に行ったのかな。
ちょっとだけ目覚めてからも布団の中で
幸せな時間を過ごしながら
でも昨日見えなかった周りの山も見えているかもと
ごそごそとKちゃんと起き出してみる。

大町方面は見事な雲海が広がっていた。

そして
目の前には山しかない。


こんなに優雅な槍ヶ岳を見たのは
初めてかもしれない。





誰もいない七倉岳で迎える日の出。


Kちゃんとふたり、
この山の中に自分たちしかいないのではないか…
そんな錯覚さえしてしまいそうな
この目の前に広がる贅沢な景色に
ため息をついたり、あっちを見たりこっちを見たり
移り変わる空の色、山の影、雲のかたち、
もう何にカメラを向けていいのかわからずに
なかば呆然としながら至極色に変わる空と山を眺めていた。










太陽がオレンジから金色の光に変わる様をゆっくり眺めて小屋へ戻ると
MちゃんとHさんは小屋のすぐ裏手の高台で朝日を迎えていた。


そして朝ごはん。
遅い回の朝ごはんは囲炉裏を囲んでスタッフさんも一緒にいただく。



きみのおかげで晴れたのかな。
みんなに愛されて"へろへろもへじ" と呼ばれるきみ。

美味しい朝ごはんをいただいて
七倉岳へ行きますけどまた行きますか?(笑) とHさん。
せっかくだから何度でも(笑)


荷物を少し片付けて外へ出てみると
ラジオ体操が始まりますから一緒にしましょう!
と言われて山を眺めていると
ラジオを持ったお母さんが出てきて
「みんな、好きな山の方を向いて体操しましょ^^」



ちゃーんと、ラジオ体操第二までしっかりと。
まさかこの山の上でラジオ体操をすることになるとは…
夏休み真っ只中(笑)


そしてMちゃんとHさんと七倉岳へ向かう。
3度目の正直(笑)



Hさんが、この先に眺めのいい場所があるんですよと
七倉岳の少し向こうへ連れて行ってくれた場所。



針ノ木岳が迫っている。
蓮華岳の穏やかな姿も。




正面には船窪岳と羽の雲。


あとからKちゃんも合流して。

船窪小屋のお手伝いの方たちが登山道整備に出かけていくのを見送って。


「あれはどこだろう。向こうも歩きたいよね。」
立山から繋がる稜線。
いつかその道を歩ける日は来るのかなあと
ぼんやり思いながら
行ってみたい五色ヶ原や薬師岳への道、
船窪岳から烏帽子岳への道、
いつか行ける日は来るのかなぁ。。。





おはようございます!お気をつけて!
北葛岳から蓮華岳、針ノ木岳へと縦走するふたりを見送りながら
そのコースへも思いを馳せて。


Hさんが佇む場所は
昔のテン場へ下る道、だという。
以前はこの急斜面をテント担いで・・・と考えるだけで足がすくんだ。



船窪小屋。
小屋を愛する人たちが大切に守る小屋。
なんて素敵な場所にあるんだろう。
( つづく )
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