浅草岳 2016 6/18 ③

ヒメサユリロードへ。
これから歩く
ここ前岳から北岳、鬼ケ面山、南岳までの縦走路。
地図で見ると細かなアップダウンを繰り返し
左手の只見沢へはスッパリと切れ落ちる断崖が。

それは往路の鬼ケ面眺めからも上部が雲に覆われていても
充分読み取れたいた。
かなり緊張感漂う道になりそう。
ルリコさんはここまでの登り返しが足にきていたようで
少し休んでからイーズミサンと後からくることになった。
この先は
タイチローサン、ハッシー、カヨちゃん、私の順番で歩いて行くことに。


そして今、晴れあがった空の下で見るこの先の縦走路は
久しぶりにゾクゾクするような眺めだった。
はるか先まで見えている、これから歩く道が。





細かいアップダウンを繰り返し、
北岳分岐への登り返しは、これでロープもなし…とがっかりするくらいの
カヨちゃんのお尻が頭の上にあるくらいな
登山道脇の笹を握り
わずかな岩の出っ張りに足をかけて攀じ登る…
そんな登りで雨の日には絶対にこの道を下りたくないと思うような、そんな道だった。
それでもそのご褒美のように現れる姫小百合たち。


ニッコウキスゲと咲き競っている場所もあったりして
辛い登り返しのハプニングもあったけれど
この道を歩けて良かったと心から思いながら歩ける道だった。



ただ
陽射しが戻って容赦なく照りつける中を
アップダウンを繰り返しながら歩くことはかなり体力を消耗する。




この時期は最低2リットル水を持たなければ
この天気とコースはキツイ。
水が足りなくなり始めたメンバーに水を分けたりして
残りの水の量も確認しつつ進んでいく。
それでも
鳳が羽を広げたような田子倉湖のながめを
行く手に見ながら歩けるだけでも気分が上がる。

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そして
いくつピークを越えたところだったか
キツイ登り返しに一息ついて足を進めようとして バランスを取ろうと手を出したところに
あゝー、オノエラン!
・・・・・こんなところで逢えるなんて





結構、身体はヘロヘロになりつつ、テンションだけで歩いてる感じに。



振り返れば
姫小百合の向こうに歩いてきた道と
大きく聳える浅草岳が本当に感動的にそこにあった。



PM 3:00
最後のピーク南岳。
ここで浅草岳と空の上から見るこの景色は見納めになる。



稜線から尾根になり下る、下る、くだる。。。


水も底をつき、持っていた飴をみんなに分けて最後のひと踏ん張り。
余計なことなど何も考えられず、ただただ足を前に出す。


トラバース気味の道の向こうから
水の流れる音が聞こえてきた・・・・ 沢だっ!!!!

かわりばんこに
みなでゴクゴク喉を鳴らしながら水を飲んだ。
カラだ中に沁みていった。
PM 4:30
六十里越に無事に下山。
ルリコさんとイーズミサンも30分も違わずに下山してきておつかれさまでした!

思わぬハプニングもあったけれど
多分一番きれいに咲いていた姫小百合にあれだけ逢えて
大きくて深くて歩くたびに違う一面を見せてくれた浅草岳。


帰りの高速の車窓からの夕焼けがまた素敵で
運転しているタイチローサンはよそ見しちゃだめだよ、写真撮っておくからね。
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「 山へ行きなにをしてくる
山へ行きみしみし歩き水飲んでくる 」
少しだけどそんな気持ちがわかる山だった。浅草岳。
ヒリヒリするような山を歩けて今日も幸せな一日だったな。
夕焼けの余韻に染まりながら
大きくてきれいなシルエットの越後三山を眺めながら東京への帰路についた。
( おわり )
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