爺ヶ岳 2016 9/10・11 ④
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言葉なんていらない景色の中を歩いている。山の上に来ると下界のことなんてこれっぽっちも思い出さない。苦しくて辛い登りをやっと足を前に出しながら歩いているだけで汗が出るのと同じように煩わしいことはポロポロと落ちていく…そして何も余計なことを考えることもないニュートラルな状態になっているのかな。アリンコのように歩いている人たちを見ていたら山の中では人間の存在なんてそれ以下でしかないんだよね、なんて思った...
爺ヶ岳 2016 9/10・11 ③
・・・目に飛び込んできた剱岳。まだ深い藍色の山はそれでも周りの山とは一線を画した風体でそこにあり一度挑んでアクシデントで撤退したその山はいつからか槍ヶ岳と同じく遠くから眺める山になっていた。目を転じれば鹿島槍ヶ岳。綺麗な二つの耳に冷池山荘から南峰へ伸び上がる尾根がとても素敵でこちら側から、しかもこんなに間近に見るのは初めてのことですっかり虜。素敵なものは素敵なのだ。雲が染まる。この色が好き。言葉も...
爺ヶ岳 2016 9/10・11 ②
鹿島槍ヶ岳を目指して冷池山荘まではここからさらに2時間以上。ちらちら見えるビールとピザの看板に ・・・もうここでもいいよね?!誰からともなく発される言葉。出発前にTさんのザックを持ち上げてみると、え?!何が入ってるの?!というくらいの重さ。(実はその中にワイン2リットル、日本酒5合が入っていたりしたことをこの後知ることになるんだけど。)別にピークハンターでもないし、テントでゆっくりして爺ヶ岳くらい行...
爺ヶ岳 2016 9/10・11 ①
「ミーティングするよ、ミーティング。」チームゴローで霧ヶ峰を歩いたのは6月のこと。ゴローのブーティLで歩き始めて3カ月。ヒリヒリするような山に行きたい…この靴で。そんなことを呟いてから浅草岳、 阿弥陀岳、雨飾山、燕岳、苗場山、船窪小屋、白馬岳・・・そのつぶやきは現実になって今まで知らなかった景色に私を連れて行ってくれている。・・・そしてチームゴロー。秋のお山の相談をするはずがこの週が空いてるからどこか...
白馬大池~白馬岳 2016 8/20・21 ⑤
ガスときどき晴れの山頂は次から次へとかなりの人で賑わっている。天気予報ではお昼から雨になるかもしれないと小蓮華山で引き返す方もいたくらいなのでまた白馬岳の山頂まで来れた、しかもこの景色の中を。それだけで本当に嬉しかった。とそんな余韻に浸る間も無くシゲシゲとタイチローサンは、「先に戻って、雨が来る前にテントを撤収してるから女子たちはゆっくりしておいで。」と言い置いて、何か言い返す間も無くふたりでササ...
白馬大池~白馬岳 2016 8/20・21 ④
朝陽を浴びながら稜線を歩く。こんな景色の中、稜線を歩けることは年に何度あるかないか…しかも二年前の真っ白な景色を思えば胸がいっぱいで言葉も出てこない、そんな景色の中を歩かせてもらっている。 あれ、剱だよ!タイチローサンが指差す方向を見ると剱岳が頭をちょっこり見せている。タイチローサンは先月、こっそり一人で剱岳にも登ってきている。ズルいぞ。。。。でもここで逢えると思ってもいなかった剱岳。これだけ...
白馬大池~白馬岳 2016 8/20・21 ③
photo by サチ山の上で夜の終わりと朝を迎える。8月21日 (日)2度目に目が覚めると午前2時だった。出発は4時。昨日の夕方小屋で聞いた天気予報は台風の影響も出てのことなのか少し雨が降るのが早まりそうということでとりあえず小蓮華山まで行って天気が悪くなりそうなら白馬岳まで行けなくてもそのまま引き返して下山にしようかという話になっていた。3時に起床のつもりだったけどかなり熟睡できたのかもう眠気もなく寒さもない...