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縞枯山・茶臼山  2018 1/27・28  ③

 16,2018 17:38



雪の時期にしか訪れたことがない
麦草ヒュッテ。






午後2時を回っていた。

指先はもちろん
顔も強張るほどの寒さから
薪ストーブが焚かれた小屋に入って
出された温かいお茶を飲むと
身体の内側から少しずつ解凍されるよう。











二階には個室が並ぶ麦草ヒュッテの
一階の一番奥、日当たりの良い大広間が今夜の寝床。

この部屋だけは
一晩中ストーブを焚いておいてもらえるという。


もう高校生の頃のように
マイナス20度にもなる雪原にテントを張って
歯の根も合わずに震えながら眠る
なんてことは出来ないから
温かい部屋でゆっくり眠らせてもらおう。










おつかれさまでした。










あまりに寒くて
途中でパンをかじったくらいなので
もちろんビールの泡の一つひとつが細胞に沁みていくような。

そして少しだけ正気に戻ったところで
ゆっくりと珈琲を。

今回は 「ネパールヒマラヤマウンテン」


まさにこの雪山にぴったりな豆の香りと甘いもの。

























さらに染み入る
熱燗。真澄。















夕飯の時間までにはまだたっぷりと。















陽が傾いた雪原が蒼く沈む。










真上には月と飛行機。


機体の模様まで見えそうなクリアな空
どこまでも。



































静かな小屋。


























一冊ごとに趣向を凝らして
デコレーションされたスケッチブックは
ここを訪れた人たちの想いをいつまでも
その時のまま残している。

こころにうつりゆく
よしなしごとを
そこはかとなくかきつくれば


そんなフレーズがふと浮かぶ。





徒然にパラパラと。















夕ごはんは5時半から。

揚げたてサクサクホカホカのチキンカツや
小鉢や野沢菜まで美味しくて
おなかは、はち切れそうなほどだけど
ゆるりと流れる時間に小屋の夜はまだまだ長いから

酔ったら布団に入るだけ…

とちびりちびりと呑りながら。






「この山荘へ来たら、夜、外に出てみてください」


徒然帳にそう書き残した少年の衝動。

今もそのカケラだけでも彼には残っているのかな
残っていてほしいな…
10代の高校を卒業したばかりの少年も
多分今では30代なかばになって世の中のいいことも悪いことも
ひと通り経験してるんだろうけど
ここに来て見上げた星空を思い出すことはあるのかな。



ちょっと外に出てみようか…













少しふくよかな弦月の
冴えた白い光の輝きに星たちは息を潜めて
あの少年が見たような
そして自分も高校時代に見たような星の海、
押し潰されそうな星空には会えなかったけど。



ほろ酔いの手元は怪しくて
手持ちで撮る月の光はぼんやりとだけど

「月がきれいですね。」

誰かにそう語りかけたい夜だった。






(   つづく   )



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